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【Excel】エクセルで括弧付き数字を計算する・しない方法【関数、書式式設定,マイナスにしないも】

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エクセルで括弧付きの数字を入力して計算で使おうとすると、思った通りの計算結果にならないことがあります。

エクセルではセルに「(3)」のような括弧付きの数字を入力すると、マイナスの数値に変換されます。

括弧付きの数字をそのまま表示したいのであれば、先頭に「’」(アポストロフィ)を加え「'(3)」と入力するなどして、文字列としてセルに入力します。

しかし、文字列なので数字としての計算はできません。よって、括弧付きの数字を含む計算は次のどちらかで処理します。

括弧付きの数字を通常の数値に変換して計算する
括弧付きの数字は無視して計算しない

それぞれの方法について以下で解説しましょう。

エクセルで括弧付き数字を計算する方法

括弧付き数字を計算するには、まず括弧付きの数字を通常の数値に変換する必要があります。それには次のような方法が考えられるでしょう。

括弧付きの数字のみがある場合

括弧付きの数字は、数値に変換するとマイナスになります。よって、文字列を数値に変換する関数「VALUE」を使い、プラスにすれば数値に変換可能です。

= – VALUE(括弧付きの数字のセル)

この数値を使えば通常の計算が行えるでしょう。

たとえば、括弧付きの数字に消費税率をかけて税込み価格を求める場合は次のようになります。

= – VALUE(括弧付きの数字のセル) * [消費税率]

括弧付きの数字と通常の数値が混ざっている場合

括弧付きの数字と通常の数値が混ざっている場合は、通常の数値にマイナスをつけないようにしなければなりません。

よって、数値かどうかを確かめる「ISNUMBER」を使い、数値であればそのまま出力し、数値でなければ「VALUE」を使って数値化します。

=IF( ISNUMBER( [数字のセル] ) , [数字のセル] , – VALUE( [数字のセル] ) )

これで、括弧付きの数字を数値に置き換えられます。たとえば、括弧付きとそうでない数字に消費税率をかけ、税込み価格を求める場合は次のようになります。

=IF( ISNUMBER( [数字のセル] ) , [数字のセル] , – VALUE( [数字のセル] ) ) * [消費税率]

括弧の中がマイナスの場合

「(-5)」のように、括弧の中の数字がマイナスの場合は、VALUE関数で数字に置き換えようとするとエラーが発生します。そのため、まず括弧を取り除く必要があります。文字列を置換するSUBSTITUTE関数を使えば括弧を簡単に取り除けるでしょう。

= VALUE( SUBSTITUTE( SUBSTITUTE( [括弧付きの数字のセル] , “)” , “” ) , “(” , “” ) )

この式では、SUBSTITUTE関数を2回適用して「(」と「)」を取り除いてから、VALUE関数で数値にしています。

たとえば、消費税率をかけ、税込み価格を求める場合は次のようになります。

= VALUE( SUBSTITUTE( SUBSTITUTE( [括弧付きの数字のセル], “)” , “” ) , “(” , “” ) ) ) * [消費税率]

エクセルで括弧付き数字は計算しない方法

通常の数値は計算し、括弧付き数字を計算しない場合は、ISNUMBERで数値かどうかをチェックすれば良いでしょう。

= IF( ISNUMBER( [数字のセル] ) , [数字のセル] , “” )

これで、括弧のない数字だけを取り出せます。

もちろん、数字を取り出すだけでなく、IF関数の戻り値を変更すれば、そのまま計算することも可能です。

たとえば、括弧のない数字だけに消費税率をかけて税込み価格を計算するなら、以下のようにします。

= IF( ISNUMBER( [数字のセル] ) , [数字のセル] * [消費税率], “” )

まとめ エクセルで括弧付き数字を計算する・しない方法

エクセルで括弧付きの数字を計算する方法と、しない方法をご紹介しました。

括弧付きの数字は文字列のため、VALUEやISNUMBERなどの関数を使うと簡単に計算できます。ぜひ本記事を業務の効率化に役立ててください。