この記事ではExcelで数値に円とカンマをつける方法について、関数や書式設定、マクロを使ったやり方を詳しく解説していきます。
ポイントは、以下の3点です。
・TEXT関数を使って数値を通貨形式の文字列に変換する
・書式設定を使って表示形式をカスタマイズする
・関数と書式設定をマクロで実行する
Excel操作は1つ1つ丁寧に追っていけば必ずうまくできるため、ぜひ本記事を参考にスキルアップにつなげてくださいませ♪
エクセルで円をつける方法【TEXT関数】
それでは以下のサンプルを用いて関数で円とカンマをつける方法を確認していきます。
まずは適当な箇所にサンプルデータを入力します。
A列に数値を入れ、1行目はヘッダーとしておきます。
次にB2セルに次の数式を入れます。
=TEXT(A2,”¥#,##0″)
この数式はTEXT関数を使っており、第1引数のA2が変換対象の数値、第2引数の”¥#,##0″が通貨形式を指定しています。
¥マークが円記号、#,##0の#が数値、カンマが3桁区切りを表します。
数式を入力したらENTERキーを押して確定します。
B2セルには¥10,000のように、元の数値に円マークとカンマがついた文字列が表示されるはずです。
最後にB2セルの右下をダブルクリックするか、フィルハンドルをドラッグしてB3以降のセルに数式をコピーします。
これによりA列全体の数値がB列で一気に通貨形式の文字列に変換されます。
TEXT関数を使えば表示形式を自由にカスタマイズできる反面、あくまで見た目が変わるだけで数値としての意味を失ってしまいます。
計算で使いたい場合は元の数値を参照する必要があるので注意しましょう。
エクセルで円をつける方法【書式設定】
続いては書式設定を使った通貨形式への変換方法です。
先ほどと同様、A列に数値を入力してB2セルに=A2の数式を入れ、A2の値をコピーしておきます。
ここからが書式設定の出番です。
B2セルを選択し、リボンの「ホーム」タブ内にある「数値」→「表示形式」をクリックします。
表示されたメニューから「通貨」を選択すると、B2セルの数値に自動で円マークとカンマがつきます。さらに小数点以下の桁数なども指定できます。
あとは先ほどと同じく、B2セルをダブルクリックするなどしてB列全体に書式設定をコピーすれば完了です。
書式設定のメリットは、見た目が変わっても数値としての中身は保持される点にあります。
そのためTEXT関数と異なり、通貨形式のままで計算に使うことができます。
エクセルで円をつける【関数と書式設定のマクロ自動化】
最後は関数と書式設定をマクロにして、ボタン一つで一括処理する方法を解説します。
Excelの「開発」タブを表示し、「Visual Basic」をクリックしてVBEを立ち上げましょう。
ツールバーの「挿入」から「標準モジュール」を選択し、以下のコードを貼り付けます。
このマクロは、アクティブシートのA列の数値に対し、B列ではTEXT関数を使って通貨形式の文字列に変換、C列では書式設定を使って通貨スタイルを適用するという処理を行います。
コードを保存したら、シートに戻って適当な場所にボタンを作成します。
右クリックして「マクロの割り当て」を選び、上で作成したマクロを指定すれば準備完了です。
サンプルデータを入力したらボタンを押してみましょう。B列とC列にそれぞれ円マークとカンマつきの値が表示されたら成功です。
マクロを使えば何度も同じ操作をする手間が省けるので、定型処理の自動化に役立ちます。
ただしセキュリティ上の理由から、マクロを有効にするにはExcelの設定変更が必要なので注意が必要です。
まとめ ExcelでTEXT関数や書式設定、マクロを使って数値を円とカンマつきの通貨形式に変換する方法
以上、ExcelでTEXT関数や書式設定、マクロを使って数値を円とカンマつきの通貨形式に変換する方法を詳しく紹介しました。
用途に応じて使い分けることで、表示も計算もしやすい財務データが作成できるはずです。
ぜひ色々試してみて、自分に合ったベストな方法を見つけてくださいね。