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鉛直荷重とは?意味や求め方は?(建築:構造力学:垂直荷重:計算式:水平荷重との違い:自重・積載荷重など)

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建築物の設計や構造計算において、「鉛直荷重」という言葉は頻繁に登場します。建物が安全に立ち続けるためには、様々な荷重に耐える構造が必要であり、その中でも鉛直荷重は最も基本的で重要な荷重の一つでしょう。

建築の現場では、構造設計者が建物にかかる荷重を正確に計算し、それに耐えられる柱や梁を設計しています。鉛直荷重を正しく理解し計算できることは、安全な建築物を実現する上で欠かせない知識なのです。

一方で、鉛直荷重と似た用語に「垂直荷重」があり、また対比される概念として「水平荷重」も存在します。これらの用語の違いや関係性を正確に把握することが、構造力学を学ぶ上での第一歩となるでしょう。

鉛直荷重には、建物自体の重さである自重、人や家具などの積載荷重、雪の重さによる積雪荷重など、様々な種類があります。それぞれの荷重を適切に評価し、合計することで、柱や基礎が支えるべき総荷重が明らかになるのです。

本記事では、鉛直荷重の基本的な定義から、具体的な求め方、建築基準法での扱い、さらには実際の構造計算での応用まで、体系的に解説していきます。建築を学ぶ学生はもちろん、実務に携わる方にとっても役立つ内容となるでしょう。

鉛直荷重の定義と基本的な意味

それではまず鉛直荷重の基本的な概念と、建築構造における位置づけについて解説していきます。

鉛直荷重とは、重力方向(鉛直下向き)に作用する荷重を指します。建築物においては、建物自体の重量や、建物内に存在する人・物の重量など、重力により鉛直下方向に働く力の総称なのです。

鉛直荷重は建築物が常に受け続ける基本的な荷重であり、構造設計の出発点となる最重要項目です。

建築物は地面に対して静止しているように見えますが、実際には様々な力を受けています。その中で鉛直荷重は最も継続的かつ確実に作用する荷重であり、構造計算において最初に考慮すべき要素でしょう。

鉛直と垂直の違いと垂直荷重との関係

「鉛直荷重」と「垂直荷重」という二つの用語がありますが、建築分野ではどちらも同じ意味で使われることが多いのです。しかし厳密には、鉛直は重力方向を基準とした絶対的な概念であるのに対し、垂直は特定の面に対する相対的な直角関係を意味します。

床面が完全に水平である場合、床面に垂直な方向は鉛直方向と一致するでしょう。そのため、建築実務では両者を区別せずに使用することが一般的です。ただし、傾斜地の建築物や特殊な構造では、この違いが重要になることもあります。

【用語の整理】

鉛直荷重:重力方向(地球の中心方向)に作用する荷重

垂直荷重:建築実務では鉛直荷重とほぼ同義で使用される

水平荷重:鉛直方向に対して直角(水平方向)に作用する荷重

建築基準法や構造計算の教科書では、「鉛直荷重」という表記が標準的に使われます。これは重力という物理的実体を基準とした、より厳密な表現だからでしょう。

重力との関係と物理的意味

鉛直荷重の根源は地球の重力にあります。質量mの物体には、重力加速度gにより、鉛直下向きにmgの力が働くのです。建築物の全ての部材や内容物には質量があり、それぞれが重力を受けています。

建物全体で考えると、無数の質点が受ける重力の総和が建物全体の鉛直荷重となります。この荷重は最終的に基礎を通じて地盤に伝達され、地盤の支持力によって支えられるのです。

日本における重力加速度gは約9.8 m/s²ですが、構造計算では簡略化のため10 m/s²を用いることもあります。この値は地域や高度によってわずかに変化しますが、建築実務ではその影響は無視できる範囲でしょう。

建築構造における鉛直荷重の重要性

建築物の構造設計では、様々な荷重を想定して安全性を確保します。その中でも鉛直荷重は、建物が存在する限り常に作用し続ける永続的な荷重という特徴を持つのです。

地震や風による荷重は一時的なものですが、鉛直荷重は建物の完成から解体まで休むことなく作用し続けます。そのため、構造部材の長期的な変形やクリープ現象を考える上でも、鉛直荷重の正確な評価が欠かせません。

また、鉛直荷重は建物の重心位置を決定する要素でもあります。重心位置が分かれば、地震時の建物の挙動を予測できるため、耐震設計においても鉛直荷重の分布が重要な情報となるでしょう。

荷重の種類 作用方向 継続性 主な例
鉛直荷重 鉛直下向き 常時作用 自重、積載荷重、積雪荷重
水平荷重 水平方向 一時的 地震力、風圧力

鉛直荷重の種類と分類

続いては鉛直荷重を構成する様々な要素と、それぞれの特性を確認していきます。

鉛直荷重は単一の荷重ではなく、複数の異なる性質を持つ荷重の総称です。建築基準法では、これらを明確に分類し、それぞれに対して計算方法や安全率を定めています。

固定荷重と自重の計算

固定荷重とは、建物の構造体や仕上げ材など、建物に固定されていて通常は移動しない部分の重量を指します。別名「死荷重(Dead Load)」とも呼ばれ、建物が完成した時点で確定する荷重でしょう。

固定荷重の主要な要素は建物自体の重さ、すなわち自重です。柱、梁、床スラブ、壁、屋根などの構造部材、さらに仕上げ材、設備配管なども含まれます。

【固定荷重の計算例】

鉄筋コンクリート造の床スラブ(厚さ150mm)の場合

コンクリートの単位体積重量:24 kN/m³

床荷重 = 0.15 m × 24 kN/m³ = 3.6 kN/m²

仕上げ材(タイル、モルタルなど):約1.0 kN/m²

合計固定荷重:約4.6 kN/m²

材料ごとの単位体積重量は、建築基準法施行令や日本建築学会の基準に規定されています。鉄筋コンクリートは24 kN/m³、鋼材は77 kN/m³、木材は約5〜8 kN/m³といった標準値を使用するのです。

自重の計算では、部材の体積に単位体積重量を乗じることで求められます。複雑な形状の場合は、CADソフトウェアで自動計算することも可能でしょう。

積載荷重の種類と設定値

積載荷重とは、建物の使用に伴って発生する荷重で、人や家具、商品、設備機器など可動的な物の重量を指します。別名「活荷重(Live Load)」とも呼ばれ、時間や使用状況によって変動する荷重です。

建築基準法施行令では、建物の用途に応じて積載荷重の標準値が定められています。住宅の居室では1.8 kN/m²、事務室では2.9 kN/m²、百貨店の売り場では2.9〜4.9 kN/m²といった具合です。

室の種類 積載荷重(kN/m²) 備考
住宅の居室 1.8 一般的な居住スペース
事務室 2.9 机、椅子、書類など
教室 2.3 学校の教室
百貨店売り場 2.9〜4.9 階や用途による
書庫・倉庫 3.9〜5.9 収納物の重量を考慮

特殊な用途の建物では、実際の使用状況を詳細に調査して積載荷重を設定することもあります。たとえば図書館の書庫や、重量物を扱う工場などでは、標準値よりも大きな荷重を想定する必要があるでしょう。

積雪荷重と特殊な鉛直荷重

積雪荷重は、屋根に積もる雪の重量による鉛直荷重です。地域の気候条件により大きく異なるため、建築基準法では地域ごとに垂直積雪量が定められています。

積雪荷重の計算式は、垂直積雪量に雪の単位荷重を乗じて求めます。一般的な新雪の単位荷重は20 N/m²/cm程度ですが、建築基準法では安全を見て、より大きな値が設定されているのです。

【積雪荷重の計算例】

垂直積雪量が100 cmの地域の場合

積雪荷重 = 垂直積雪量 × 単位荷重

= 1.0 m × 20 kN/m³ = 20 kN/m²(2.0 tf/m²相当)

これは相当な重量であり、屋根構造に大きな影響を与えます。

豪雪地帯では、積雪荷重が建物設計を支配する要因となることも少なくありません。屋根の勾配を急にして雪を滑り落としやすくしたり、融雪設備を設けたりする対策が取られるでしょう。

その他の特殊な鉛直荷重としては、屋上に設置する太陽光パネルの重量、給水タンクの荷重、大型設備機器の荷重などがあります。これらは個別に計算して加算する必要があるのです。

鉛直荷重の求め方と計算手順

続いては実際の構造計算における鉛直荷重の求め方と、具体的な計算プロセスを確認していきます。

鉛直荷重の計算は、各階ごとに荷重を集計し、それを下階へと累積していくプロセスです。最上階から順に計算を進め、最終的に基礎が支えるべき総荷重を求めます。

単位面積あたりの荷重計算

構造計算では、床荷重を単位面積あたりの値(kN/m²やN/m²)で表現することが一般的です。これにより、異なる面積の建物でも統一的に扱えるでしょう。

ある階の床における単位面積あたりの鉛直荷重は、固定荷重と積載荷重の和として求められます。床仕上げ、天井、設備などの重量も忘れずに加算する必要があるのです。

【床荷重の計算手順】

1. 床スラブの自重を計算(厚さ×単位体積重量)

2. 床仕上げ材の重量を加算

3. 天井・設備の重量を加算

4. 固定荷重の合計を算出

5. 用途に応じた積載荷重を加算

6. 総床荷重 = 固定荷重 + 積載荷重

たとえば事務所ビルの標準的な階の場合、床スラブ150mm、仕上げ材、天井などで固定荷重が約5.0 kN/m²、積載荷重が2.9 kN/m²とすると、総床荷重は約7.9 kN/m²となるでしょう。

柱や壁が受ける鉛直荷重の集計

床荷重が分かれば、それを支える柱や壁が受ける鉛直荷重を計算できます。各柱が負担する床面積(負担面積)に単位荷重を乗じることで、柱一本あたりの鉛直荷重が求められるのです。

負担面積は、柱の配置や梁の架け方によって決まります。規則的な柱配置の場合、隣接する柱との中間線で囲まれた領域が、その柱の負担面積となるでしょう。

【柱の鉛直荷重計算例】

柱間隔:6m × 6m の規則的配置

負担面積:6m × 6m = 36 m²

床荷重:7.9 kN/m²

1階分の柱荷重 = 36 m² × 7.9 kN/m² = 284.4 kN

5階建ての場合、1階柱は5階分の荷重を支えます。

多層建築では、上階の荷重が累積的に下階へと伝達されます。5階建ての建物であれば、1階の柱は5層分の荷重を支えることになり、その分だけ断面を大きくする必要があるでしょう。

応力図と荷重経路の理解

建物内での荷重の流れを理解することは、構造設計の基本です。鉛直荷重は床→梁→柱→基礎→地盤という経路で伝達されるのです。

この荷重経路を明確にすることで、各部材に生じる応力を正確に計算できます。特に不規則な柱配置や、大きな開口部がある建物では、荷重経路の把握が重要でしょう。

構造計算ソフトウェアを使用すれば、荷重分布や応力分布を視覚的に表示できます。しかし基本原理を理解していなければ、計算結果の妥当性を判断できません。手計算で簡単なモデルを解いてみる経験が、理解を深める上で有効なのです。

部材 受ける荷重 生じる応力
床スラブ 自重、積載荷重 曲げモーメント、せん断力
床からの反力、自重 曲げモーメント、せん断力
梁からの反力、自重 軸力(圧縮力)
基礎 柱からの軸力 地盤への圧力

水平荷重との違いと荷重の組み合わせ

続いては鉛直荷重と対比される水平荷重との違いと、実際の設計における荷重の組み合わせ方を確認していきます。

建築物は鉛直荷重だけでなく、様々な方向からの荷重を同時に受けます。複数の荷重が同時に作用する場合の組み合わせを適切に設定することが、安全な構造設計の要となるのです。

水平荷重の種類と特性

水平荷重とは、建物に水平方向から作用する荷重を指します。主なものとして地震力と風圧力があり、どちらも建物を倒壊させる危険性のある重要な荷重でしょう。

地震力は、地震時に建物の質量(主に鉛直荷重)に加速度が作用することで生じます。つまり、鉛直荷重が大きいほど地震力も大きくなるという関係があるのです。建物の重量W、地震層せん断力係数Cとすると、地震力Q = C×Wで求められます。

【地震力と鉛直荷重の関係】

建物重量(鉛直荷重)W = 10,000 kN

地震層せん断力係数 C = 0.2(標準的な値)

地震力 Q = 0.2 × 10,000 = 2,000 kN

鉛直荷重が大きいほど、地震力も増大します。

風圧力は、風速の二乗に比例して建物の外壁面に作用する圧力です。建物の高さや形状、周辺環境によって大きく変化するでしょう。超高層建築では、風荷重が設計を支配する要因となることもあります。

鉛直荷重と水平荷重の相互作用

鉛直荷重と水平荷重は、独立した別々の荷重ではなく、相互に影響を及ぼし合います。特に重要なのが、P-Δ効果(ピーデルタ効果)と呼ばれる現象です。

建物が水平荷重により傾斜すると、鉛直荷重の作用位置がずれて、さらに建物を倒そうとする付加的な曲げモーメントが発生します。この効果は高層建築や柔らかい構造では無視できない影響を持つのです。

また、鉛直荷重を支える柱には常に圧縮力が作用しており、この状態で水平力を受けると座屈しやすくなります。座屈荷重は軸力(鉛直荷重による圧縮力)が大きいほど小さくなるため、鉛直荷重の影響を考慮した設計が必要でしょう。

荷重の組み合わせと安全性の確認

建築基準法では、複数の荷重が同時に作用する場合の組み合わせが規定されています。すべての荷重が同時に最大値になることは現実的ではないため、合理的な組み合わせ係数が定められているのです。

一般的な荷重の組み合わせとしては、以下のようなケースが考えられます。常時の状態では固定荷重と積載荷重の組み合わせ、地震時には固定荷重、積載荷重(低減係数あり)、地震力の組み合わせとなるでしょう。

長期荷重の組み合わせ(常時):固定荷重 + 積載荷重

短期荷重の組み合わせ(地震時):固定荷重 + 積載荷重×0.5 + 地震力

短期荷重の組み合わせ(暴風時):固定荷重 + 積載荷重×0.5 + 風圧力

地震時には積載荷重を半分に低減するのは、地震と積載荷重の最大値が同時に発生する確率が低いという統計的根拠に基づいています。このような合理的な組み合わせにより、過度に保守的な設計を避けつつ、十分な安全性を確保できるのです。

検討状態 荷重の組み合わせ 許容応力度
長期(常時) G + P 長期許容応力度
短期(地震時) G + 0.5P + K 短期許容応力度(1.5倍)
短期(暴風時) G + 0.5P + W 短期許容応力度(1.5倍)

G:固定荷重、P:積載荷重、K:地震力、W:風圧力を表しています。

実務における鉛直荷重の扱いと注意点

続いては実際の構造設計における鉛直荷重の取り扱い方と、実務上の重要なポイントを確認していきます。

理論的な計算方法を理解するだけでなく、実際の設計現場で求められる実践的な知識も重要です。設計ミスを防ぎ、安全な建物を実現するための注意点を見ていきましょう。

設計図書での荷重の明示

構造設計図には、採用した荷重条件を明確に記載する必要があります。固定荷重の算定根拠、積載荷重の設定値、積雪荷重の有無などを構造計算書に詳細に記述するのです。

特に標準的な値と異なる荷重を設定した場合は、その理由を明記しなければなりません。たとえば、書庫や倉庫として使用する部屋では、通常より大きな積載荷重を設定する必要があるでしょう。

【設計図書への記載例】

床荷重

・固定荷重:5.2 kN/m²(RC床150mm、仕上げ含む)

・積載荷重:2.9 kN/m²(事務室として設定)

・合計:8.1 kN/m²

このような明示により、後の確認や改修時の参考となります。

用途変更や増築の際には、既存建物の荷重条件を確認することが必須です。設計図書に荷重が適切に記載されていれば、スムーズに検討を進められるでしょう。

荷重の不確実性と安全率

実際の建物にかかる荷重には、計算値からのばらつきが必然的に存在します。材料の密度のばらつき、施工誤差、使用状況の変化などにより、実荷重は設計荷重と完全には一致しません

このような不確実性に対処するため、構造設計では安全率という概念が導入されています。許容応力度設計法では、材料強度を安全率で割った値を許容応力度として使用するのです。

また、荷重そのものにも安全側の設定がなされています。積載荷重の標準値は、統計的な調査に基づいて、実際の荷重よりやや大きめに設定されているでしょう。これにより、通常の使用状態を超える状況にも対応できます。

長期使用における荷重の変化

建物は数十年にわたって使用されるため、その間に荷重条件が変化する可能性があります。用途変更や増築、設備の追加などにより、当初の設計荷重を超える状況が生じることもあるのです。

たとえば、住宅として設計された建物を事務所に転用する場合、積載荷重が1.8 kN/m²から2.9 kN/m²に増加します。このような場合、既存の構造が新しい荷重に耐えられるか、構造計算による確認が必要でしょう。

建物の用途変更や大規模なリフォームを行う際は、必ず構造専門家による荷重の再検討を行い、安全性を確認することが重要です。

屋上に太陽光パネルや緑化を追加する場合も、追加荷重の影響を評価する必要があります。構造部材の余裕度を確認し、必要に応じて補強を行うことで、安全性を維持できるのです。

また、経年劣化により構造部材の強度が低下することも考慮すべきでしょう。定期的な点検と適切な維持管理により、長期にわたって安全性を確保できます。

まとめ

鉛直荷重について、基本概念から実務的な応用まで詳しく解説してきました。重要なポイントを整理しましょう。

鉛直荷重とは、重力方向に作用する荷重の総称であり、建築構造設計において最も基本的で重要な荷重です。建物自体の重さである固定荷重、使用に伴う積載荷重、地域によっては積雪荷重など、様々な要素から構成されています。

固定荷重は建物の構造体や仕上げ材の重量であり、材料の単位体積重量と体積の積として計算されます。鉄筋コンクリートでは24 kN/m³、鋼材では77 kN/m³といった標準値を使用するのです。一方、積載荷重は建物の用途に応じて建築基準法で定められた値を用い、住宅では1.8 kN/m²、事務室では2.9 kN/m²といった設定がなされています。

鉛直荷重の計算は、単位面積あたりの荷重を求め、それに負担面積を乗じることで各部材が受ける荷重を算定します。多層建築では上階からの荷重が累積的に下階へ伝達されるため、下層ほど大きな荷重を支える必要があるでしょう。

水平荷重との関係も重要です。地震力は建物の重量(鉛直荷重)に比例するため、鉛直荷重が大きいほど地震時の応答も大きくなります。実際の設計では、固定荷重、積載荷重、地震力などを適切に組み合わせ、様々な状況下での安全性を確認するのです。

実務においては、設計図書への荷重条件の明示、不確実性への対応、長期使用における荷重の変化への配慮が求められます。特に用途変更や増築の際には、既存建物の荷重条件を正確に把握し、新たな荷重に耐えられるか検証することが必須でしょう。

鉛直荷重の正確な評価と計算は、安全な建築物を実現するための基礎であり、構造設計者にとって最も重要な業務の一つです。

建築基準法や各種基準に定められた方法に従い、適切な安全率を確保しながら設計を進めることで、長期にわたって安全に使用できる建物が実現します。鉛直荷重の理解は、構造力学を学ぶ上での出発点であり、より高度な構造設計への扉を開く鍵となるのです。