用紙サイズには「A判」と「B判」という2つの規格があり、それぞれ異なる基準で定められています。A2サイズとB2サイズも、同じ数字「2」がついていますが、実際の大きさは異なるのです。
結論から言うと、B2サイズの方がA2サイズよりも大きいです。B判はA判よりも一回り大きい規格として設計されており、B2はA2とA1の中間くらいの大きさになります。この違いを理解していないと、印刷や掲示物の作成時に適切なサイズ選択ができません。
本記事では、A2サイズとB2サイズの寸法の違いを具体的な数値で比較し、どちらがどれくらい大きいのか、それぞれの用途や使い分けのポイントまで詳しく解説していきます。A3とB3の比較も含めて、A判とB判の規格体系を包括的に理解しましょう。
A2サイズとB2サイズの基本的な違い(結論)
それではまず、A2サイズとB2サイズの基本的な違いについて解説していきます。
正確な寸法の比較
A2サイズとB2サイズの正確な寸法を見ていきましょう。
【A2サイズ】
縦:594mm(59.4cm)
横:420mm(42.0cm)
面積:249,480mm²
【B2サイズ】
縦:728mm(72.8cm)
横:515mm(51.5cm)
面積:374,920mm²
B2の方がA2よりも縦で134mm、横で95mm大きいことが分かります。これは約13〜14cmの差で、かなりの大きさの違いです。
| サイズ | 縦(mm) | 横(mm) | 縦(cm) | 横(cm) |
|---|---|---|---|---|
| A2 | 594 | 420 | 59.4 | 42.0 |
| B2 | 728 | 515 | 72.8 | 51.5 |
| 差 | 134 | 95 | 13.4 | 9.5 |
縦横ともにB2の方が大きく、実際に並べてみると一回りも二回りも大きく感じられるでしょう。
どっちが大きいか(面積比較)
面積で比較すると、その差がより明確になります。
A2の面積:594 × 420 = 249,480mm²
B2の面積:728 × 515 = 374,920mm²
比率:374,920 ÷ 249,480 = 1.503…
B2はA2の約1.5倍の面積を持っています。正確には1.5倍より少し大きく、50%以上も広いということです。
視覚的に表現すると、A2用紙の上にB2を重ねた場合、B2の方が周囲に13〜14cmずつはみ出すイメージでしょう。この差は、ポスターや掲示物では非常に大きな違いとなります。
サイズの序列
A判とB判を組み合わせると、以下のような序列になります。
【大きい順】
A1(594×841mm)
↓
B2(515×728mm) ←A1とA2の中間
↓
A2(420×594mm)
↓
B3(364×515mm) ←A2とA3の中間
↓
A3(297×420mm)
このように、B判は常にA判の一つ上と一つ下の中間サイズになっています。B2はA1とA2の間、B3はA2とA3の間に位置するのです。
| 順位 | サイズ | 寸法(mm) | 面積(mm²) |
|---|---|---|---|
| 1 | B1 | 728×1030 | 749,840 |
| 2 | A1 | 594×841 | 499,554 |
| 3 | B2 | 515×728 | 374,920 |
| 4 | A2 | 420×594 | 249,480 |
| 5 | B3 | 364×515 | 187,460 |
A判とB判の規格の違い
続いては、A判とB判の規格の違いを確認していきます。
A判の基準と成り立ち
A判用紙は国際規格(ISO 216)で定められた用紙サイズです。
A0サイズの面積が1㎡(正確には約0.999949㎡)になるように設計されており、そこから半分ずつにしていくことでA1、A2、A3…と続いていきます。
【A判の特徴】
・基準:A0の面積が1㎡
・縦横比:1:√2(白銀比)
・国際規格:ISO 216
・使用国:日本を含む世界中
縦横比が1:√2という比率を持つことで、半分に折っても同じ比率を保つという美しい性質があります。この性質により、拡大縮小の計算が簡単になるのです。
B判の基準と成り立ち
B判用紙は日本独自の規格(JIS規格)です。
B0サイズは面積が1.5㎡になるように設計されています。A判よりも大きく、A判とA判の一つ上のサイズの中間に位置するように作られました。
【B判の特徴】
・基準:B0の面積が1.5㎡
・縦横比:1:√2(A判と同じ)
・国内規格:JIS P 0138
・使用国:主に日本
B判もA判と同じく1:√2の比率を持っているため、半分に折ると同じ比率を保ちます。B0を半分にするとB1、さらに半分でB2という具合です。
なぜ2つの規格が存在するのか
日本でA判とB判の両方が使われる理由を見ていきましょう。
歴史的には、B判の方が先に日本で使用されていた規格です。明治時代に美濃紙のサイズを基準として作られたのがB判の始まりとされています。
その後、国際規格としてA判が導入されましたが、日本ではすでにB判が広く普及していたため、両方の規格が併存することになったのです。
【2つの規格が共存する理由】
・B判は日本の伝統的なサイズ
・A判は国際標準として必要
・用途によって使い分けられる
・中間サイズとして便利
現在では、国際的な取引や公式文書にはA判、国内の印刷物や出版物にはB判が好まれる傾向があります。特に書籍や雑誌ではB判(B5、B6など)が多く使用されているでしょう。
| 項目 | A判 | B判 |
|---|---|---|
| 規格 | 国際規格(ISO) | 日本規格(JIS) |
| 基準面積 | A0=1㎡ | B0=1.5㎡ |
| 使用地域 | 世界中 | 主に日本 |
| 主な用途 | ビジネス文書、国際取引 | 書籍、国内印刷物 |
用途の違いと使い分け
続いては、用途の違いと使い分けを確認していきます。
A2サイズの主な用途
A2サイズは中型のポスターや図面に適したサイズです。
【A2の主な用途】
・建築図面(詳細図)
・プレゼンテーションパネル
・学術ポスター発表
・店舗の案内ポスター
・カレンダー
・写真プリント
国際的な場面や公式な用途で選ばれることが多いでしょう。学会発表のポスターは国際規格のA2またはA1が標準とされています。
また、A4サイズの4倍という分かりやすい関係性があるため、A4の資料を拡大する際にも便利です。家庭用のA3プリンターでは印刷できませんが、コンビニの大判プリンターやキンコーズなどで印刷可能でしょう。
B2サイズの主な用途
B2サイズはA2よりも大きく、より目立つポスターに使用されます。
【B2の主な用途】
・映画ポスター
・イベント告知ポスター
・商品広告ポスター
・駅や公共施設の掲示物
・選挙ポスター
・販促物
視認性を重視する広告やPR用途に適しています。街中で見かけるポスターの多くはB2サイズです。
日本国内での使用を前提とした印刷物では、B判の方が馴染みやすいとされています。印刷会社もB判の用紙を豊富に在庫していることが多く、コスト面でも有利な場合があるでしょう。
選び方のポイント
A2とB2のどちらを選ぶべきか、判断基準を整理しましょう。
【A2を選ぶべき場合】
・国際的な基準に合わせたい
・A4やA3との連携が必要
・学術的・公式な用途
・データの拡大縮小を簡単にしたい
【B2を選ぶべき場合】
・より大きく目立たせたい
・国内向けの広告・PR
・既存のB判規格と統一したい
・インパクトを重視する
コスト面では、国内の印刷会社ではB判の方が若干安価なことがあります。ただし、国際的な展開を考えるならA判を選ぶべきでしょう。
| 用途 | 推奨サイズ | 理由 |
|---|---|---|
| 学会ポスター | A2またはA1 | 国際標準 |
| 映画ポスター | B2 | 国内標準、視認性 |
| 建築図面 | A2 | 業界標準 |
| 選挙ポスター | B2 | 公職選挙法規定 |
| 写真展示 | A2またはB2 | 好みで選択可 |
A3とB3の比較も含めた関係
続いては、A3とB3の比較も含めた関係を確認していきます。
A3サイズとB3サイズの寸法
A2、B2と同様に、A3とB3にも大きさの違いがあります。
【A3サイズ】
縦:420mm(42.0cm)
横:297mm(29.7cm)
面積:124,740mm²
【B3サイズ】
縦:515mm(51.5cm)
横:364mm(36.4cm)
面積:187,460mm²
B3もA3より大きく、約1.5倍の面積を持っています。これはA2とB2の関係と同じ比率です。
| サイズ | 縦(mm) | 横(mm) | 面積(mm²) |
|---|---|---|---|
| A3 | 420 | 297 | 124,740 |
| B3 | 515 | 364 | 187,460 |
| 比率 | – | – | 1.50倍 |
サイズの完全な序列
A判とB判を組み合わせた完全な序列を確認しましょう。
【A判とB判の序列(大きい順)】
A0(841×1189mm)
B1(728×1030mm)
A1(594×841mm)
B2(515×728mm)
A2(420×594mm)
B3(364×515mm)
A3(297×420mm)
B4(257×364mm)
A4(210×297mm)
B5(182×257mm)
A5(148×210mm)
このように、A判とB判が交互に並ぶ構造になっています。B2はA1とA2の中間、B3はA2とA3の中間という位置づけです。
拡大縮小の倍率
A判とB判の間での拡大縮小倍率を見ていきましょう。
A2からB2への拡大倍率は以下のように計算できます。
B2の長辺 ÷ A2の長辺 = 728 ÷ 594 = 1.226…
パーセント表示:約123%
逆に、B2からA2への縮小倍率は、
A2の長辺 ÷ B2の長辺 = 594 ÷ 728 = 0.816…
パーセント表示:約82%
A3とB3の関係も同じ倍率になります。
| 変換方向 | 倍率(%) | 用途例 |
|---|---|---|
| A2→B2 | 約123% | A2データをB2で印刷 |
| B2→A2 | 約82% | B2ポスターをA2に縮小 |
| A3→B3 | 約123% | A3データをB3で印刷 |
| B3→A3 | 約82% | B3原稿をA3に縮小コピー |
コピー機でA判とB判を変換する場合、これらの倍率を使用します。ただし、完全に余白なく変換することはできないため、多少のトリミングや余白が生じることに注意しましょう。
まとめ
A2サイズとB2サイズを比較すると、B2の方が大きく、具体的にはB2が728mm×515mm、A2が594mm×420mmで、B2はA2の約1.5倍の面積を持っています。B判はA判の一つ上と一つ下の中間サイズに位置し、B2はA1とA2の間、B3はA2とA3の間に当たります。
A判は国際規格(ISO)で面積1㎡のA0を基準とし、B判は日本規格(JIS)で面積1.5㎡のB0を基準として作られました。両者とも縦横比は1:√2で統一されており、半分に折っても同じ比率を保つという便利な性質があります。
用途としては、A2は国際的な場面や学術用途、建築図面などに適し、B2は国内向けの広告ポスターやイベント告知など視認性を重視する用途に向いています。A3とB3も同様の関係で、B3がA3より約1.5倍大きくなっています。拡大縮小の倍率はA2→B2が約123%、B2→A2が約82%です。目的や用途に応じて、適切なサイズと規格を選択することが重要でしょう。