エクセルを使っていると、最近使用したファイルの履歴や検索履歴が蓄積されていきます。
これらの履歴は便利な機能ですが、共有パソコンを使用している場合やプライバシーを保護したい場合には、削除したいこともあるでしょう。
履歴にはファイルの開封履歴、検索ボックスで入力したキーワード、最近使用した関数などが含まれます。
本記事では、エクセルで履歴を削除する方法として、最近使用したファイルのクリア、検索履歴の削除、履歴の非表示設定、自動クリアの設定などを詳しく解説いたしますので、ぜひ参考にしてくださいませ。
最近使用したファイルの履歴を削除する
それではまず最近使用したファイルの履歴について解説していきます。
エクセルのスタート画面や「ファイル」メニューに表示される履歴の削除方法です。
個別のファイルを履歴から削除する
特定のファイルだけを履歴から削除したい場合は、右クリックメニューから削除できます。
全体をクリアする前に、必要なファイルは残しておくことができるでしょう。
個別削除の手順
1. ファイル→開くを選択
2. 最近使ったアイテムの一覧が表示される
3. 削除したいファイルを右クリック
4. 「この一覧から削除」を選択
この操作では、ファイル本体は削除されず、履歴リストから消えるだけです。
履歴を一括でクリアする
全ての最近使用したファイルの履歴を一度に削除したい場合は、オプション設定から行います。
エクセルのオプションメニューにアクセスして、履歴の表示数を0にすることでクリアできます。
一括クリアの手順
1. ファイル→オプションを選択
2. 詳細設定を開く
3. 「表示」セクションまでスクロール
4. 「最近使ったブックの一覧に表示するブックの数」を0に設定
5. OKをクリック
この設定により、履歴が全てクリアされ、新たに履歴も蓄積されなくなります。
履歴の表示数を変更する
完全に削除するのではなく、表示する履歴の数を減らすことも可能です。
デフォルトでは25個程度表示されますが、この数を調整できるでしょう。
表示数の変更
「最近使ったブックの一覧に表示するブックの数」を変更
・0:履歴を表示しない
・1〜50:指定した数だけ表示
・推奨は10〜15程度
表示数を少なくすることで、古い履歴が自動的に消えていきます。
最近使用したファイルの履歴をクリアしても、ファイル自体や保存場所には何も影響しません。あくまでエクセルの履歴リストから消えるだけですので、安心して削除できます。
検索履歴を削除する
続いては検索履歴の削除方法について確認していきましょう。
セル内の検索や置換で使用したキーワードの履歴を消す方法です。
検索ボックスのドロップダウン履歴
Ctrl+Fで検索ボックスを開くと、過去に検索したキーワードのドロップダウンリストが表示されます。
この履歴は、検索ボックスで直接削除できるでしょう。
検索履歴の削除手順
1. Ctrl+Fで検索ダイアログを開く
2. 検索ボックスの▼をクリックして履歴を表示
3. 削除したいキーワードをマウスオーバー
4. 右側に表示される×ボタンをクリック
一つずつ削除する必要がありますが、特定のキーワードだけを消すことが可能です。
置換履歴も同様に削除できる
Ctrl+Hで開く置換ダイアログにも、検索文字列と置換文字列の履歴が残ります。
これらも検索履歴と同じ方法で削除できます。
置換履歴の削除
1. Ctrl+Hで置換ダイアログを開く
2. 「検索する文字列」と「置換後の文字列」の履歴を確認
3. 各履歴のドロップダウンから×ボタンで削除
機密情報を検索・置換した場合は、履歴を削除しておくことをお勧めいたします。
レジストリから完全削除する方法
検索履歴はレジストリにも保存されているため、完全に削除したい場合はレジストリの編集が必要です。
ただし、レジストリの編集は慎重に行う必要があり、誤った操作はシステムに影響を与える可能性があるでしょう。
レジストリ編集(上級者向け)
1. Win+Rで「regedit」と入力
2. レジストリエディタが開く
3. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\[バージョン]\Excel\Optionsを開く
4. 検索履歴関連のキーを削除
※バックアップを取ってから実行してください
通常の使用では、ダイアログからの削除で十分です。
関数の入力履歴を管理する
続いては関数の入力履歴について確認していきましょう。
数式バーや関数の挿入ダイアログに表示される履歴の管理方法です。
最近使った関数のリスト
関数の挿入ダイアログ(Shift+F3)を開くと、「最近使った関数」というカテゴリが表示されます。
これは使用頻度に基づいて自動的に更新されるため、手動での削除はできません。
最近使った関数の特徴
・使用頻度が高い関数が自動的にリスト化
・個別の削除はできない
・他の関数を使うことで自然に入れ替わる
特定の関数を履歴から消したい場合は、他の関数を多く使うことで押し出すことができます。
オートコンプリートの候補
数式バーで関数名を入力し始めると、候補がドロップダウンで表示されます。
これはオートコンプリート機能で、履歴ではなくエクセルに組み込まれた関数リストです。
この候補リストは削除できませんが、オートコンプリート機能自体を無効にすることは可能でしょう。
オートコンプリートの無効化
1. ファイル→オプション→数式
2. 「数式オートコンプリート」のチェックを外す
3. OKをクリック
ただし、この機能は便利なため、通常は有効のままにしておくことをお勧めいたします。
セルの入力履歴(オートコンプリート)
同じ列で過去に入力したテキストは、入力時に候補として表示されます。
この入力履歴は、列ごとに管理されており、セルを削除すると履歴からも消えるでしょう。
セル入力履歴の削除方法
・該当するセルのデータを削除する
・列全体をクリアする
・Alt+↓で表示されるリストから削除することはできない
セルの内容を削除すれば、その値は候補から消えます。
ピン留めと固定を管理する
続いてはピン留めされたファイルについて確認していきましょう。
最近使用したファイルとは別に、ピン留めで固定されたファイルがあります。
ピン留めとは
ピン留め機能は、よく使うファイルを履歴の上部に固定表示する機能です。
履歴がクリアされても、ピン留めされたファイルは残り続けるでしょう。
ピン留めの確認方法
1. ファイル→開くを選択
2. ピン留めされたファイルにはピンのアイコンが表示される
3. 通常の履歴と分けて表示される
ピン留めは便利ですが、不要になったら解除しておくことが推奨されます。
ピン留めを解除する
ピン留めされたファイルを履歴から外すには、ピンアイコンをクリックします。
これにより、通常の履歴扱いになり、古くなれば自動的に消えていきます。
ピン留め解除の手順
1. ファイル→開くを選択
2. ピン留めされたファイルのピンアイコンをクリック
3. ピンが外れて通常の履歴に移動
または右クリック→「一覧からピン留めを外す」を選択
ピン留めを解除しても、ファイル自体には影響ありません。
全てのピン留めを一括解除する
複数のファイルがピン留めされている場合、一つずつ解除するのは手間がかかります。
残念ながら一括解除の機能はないため、個別に対応する必要があるでしょう。
ピン留めは便利な機能ですが、セキュリティが重要な環境では、作業終了後に全てのピン留めを解除しておくことをお勧めいたします。
| 履歴の種類 | 表示場所 | 削除方法 |
|---|---|---|
| 最近使用したファイル | ファイル→開く | 個別:右クリック→削除、一括:オプションで表示数を0に |
| 検索履歴 | Ctrl+Fのダイアログ | ドロップダウンの×ボタンで個別削除 |
| 置換履歴 | Ctrl+Hのダイアログ | ドロップダウンの×ボタンで個別削除 |
| ピン留めファイル | ファイル→開く | ピンアイコンをクリックして解除 |
| セル入力履歴 | 同じ列での入力時 | 該当セルのデータを削除 |
自動的に履歴をクリアする設定
続いては履歴の自動クリア設定について確認していきましょう。
エクセル終了時に自動的に履歴を削除する方法です。
Windowsのプライバシー設定を活用する
Windows 10以降では、アプリ終了時にジャンプリスト(最近使用したファイル)を自動削除する設定があります。
この設定を有効にすると、エクセルの履歴も自動的にクリアされるでしょう。
自動クリア設定の手順
1. Windowsの設定→プライバシーとセキュリティ→全般を開く
2. 「Windowsでアプリの起動を追跡してスタート画面とタスクバーに最近開いた項目を表示し、ファイルエクスプローラーのクイックアクセスに最近使ったファイルを表示する」をオフにする
この設定により、Officeアプリの最近使用したファイルも表示されなくなります。
マクロで終了時に履歴をクリア
VBAマクロを使えば、エクセル終了時に自動的に履歴をクリアすることもできます。
個人用マクロブックに以下のコードを追加することで実現可能です。
Workbook_BeforeCloseイベントにコードを記述
Application.RecentFiles.Maximum = 0
Application.RecentFiles.Maximum = 25
この処理で履歴が一度クリアされる
ただし、マクロのセキュリティ設定によっては動作しない場合もあるため注意が必要です。
共有パソコンでの運用ルール
複数のユーザーが同じパソコンを使用する環境では、運用ルールを決めておくことも重要です。
作業終了時に履歴を手動でクリアする習慣をつけることをお勧めいたします。
共有環境での推奨手順
1. 作業終了時にファイル→オプション→詳細設定を開く
2. 最近使ったブックの表示数を0に設定
3. エクセルを閉じる
4. 次回使用時に表示数を元に戻す(任意)
または、ユーザーごとにWindowsアカウントを分けることが最も確実でしょう。
まとめ
エクセルで履歴を削除するには、最近使用したファイル、検索履歴、ピン留めなど、それぞれの履歴の種類に応じた方法があります。
最近使用したファイルは、個別に右クリックで削除するか、オプション設定で表示数を0にすることで一括クリアできるでしょう。
検索履歴や置換履歴は、Ctrl+FやCtrl+Hのダイアログでドロップダウンリストから個別に削除することが可能です。
ピン留めされたファイルは、ピンアイコンをクリックすることで解除でき、通常の履歴扱いになります。
Windowsのプライバシー設定を変更することで、自動的に履歴をクリアすることもできますが、共有パソコンを使用する場合は作業終了時に手動でクリアする習慣をつけることが推奨されます。
履歴の管理は、プライバシー保護とセキュリティの観点から重要であり、適切に設定しておくことで安心してエクセルを使用できるでしょう。