数学の組み合わせの問題で、5C2という表記を見かけたことはあるでしょうか。
組み合わせの計算は、確率や場合の数を求める際に欠かせない重要な概念です。特に高校数学では頻繁に登場するため、しっかりと理解しておく必要があります。
5C2は「5個のものから2個を選ぶ組み合わせの数」を表しており、実生活でも様々な場面で活用できる考え方です。例えば、5人のグループから2人のペアを作る方法や、5種類のトッピングから2つを選ぶパターンなど、身近な選択の問題に応用できるでしょう。
興味深いことに、5C2は5C3と同じ答えになります。選ぶ個数が異なるのに、なぜ同じ結果になるのか不思議に感じませんか。
本記事では、5C2の計算方法を基礎から丁寧に解説していきます。公式の使い方はもちろん、なぜその公式が成り立つのかという理論的な背景、5C3と答えが同じになる理由、さらには覚え方のコツまで詳しくご紹介しましょう。
数学が苦手な方でも理解できるよう、具体例を交えながら分かりやすく説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。組み合わせの本質が見えてくるはずです。
5C2の答えは10!計算結果と5C3との関係
それではまず、5C2の答えと5C3との興味深い関係について解説していきます。
5C2の計算結果は10通り
5C2の答えは10となります。
これは5個のものから2個を選ぶ組み合わせが、全部で10通り存在することを意味しているのです。具体的にA、B、C、D、Eという5つの要素があった場合、2つを選ぶ組み合わせは以下の10通りになります。
【5C2の具体例】
5つの要素をA、B、C、D、Eとする
2つを選ぶ組み合わせ
1. (A, B)
2. (A, C)
3. (A, D)
4. (A, E)
5. (B, C)
6. (B, D)
7. (B, E)
8. (C, D)
9. (C, E)
10. (D, E)
合計で10通り
このように実際に書き出してみると、確かに10通りあることが確認できますね。
組み合わせでは順序を考慮しないため、(A, B)と(B, A)は同じものとして扱われます。この点が順列との大きな違いでしょう。
体系的に数えると、Aを含む組み合わせが4通り、Aを含まずBを含む組み合わせが3通り、AもBも含まずCを含む組み合わせが2通り、最後にDとEの組み合わせが1通りとなり、4+3+2+1=10通りという計算もできます。
5C2=5C3が成り立つ理由と対称性
なぜ5C2と5C3は同じ答えになるのでしょうか。
組み合わせの対称性の公式
nCr = nC(n-r)
この公式により、5C2 = 5C(5-2) = 5C3 となります
どちらも答えは10
5個から2個選ぶことは、5個から3個除外することと同じなのです。
実際に考えてみましょう。5つの要素から2つを選ぶということは、同時に3つを選ばないということです。選ばれる2個と選ばれない3個は、合わせて全体の5個を構成します。
【5C3の具体例】
3つを選ぶ組み合わせ(=2つを除外)
1. (A, B, C) → D, Eを除外
2. (A, B, D) → C, Eを除外
3. (A, B, E) → C, Dを除外
4. (A, C, D) → B, Eを除外
5. (A, C, E) → B, Dを除外
6. (A, D, E) → B, Cを除外
7. (B, C, D) → A, Eを除外
8. (B, C, E) → A, Dを除外
9. (B, D, E) → A, Cを除外
10. (C, D, E) → A, Bを除外
合計で10通り
「どの2個を選ぶか」と「どの2個を除外するか」は、視点の違いに過ぎません。この対称性は組み合わせの重要な性質であり、計算を効率化する際に非常に役立つでしょう。
5C2が使われる実際の場面
5C2の計算は、日常生活の様々な場面で活用されています。
例えば、5人でダブルステニスをする際のペアの組み合わせを考える場面です。A、B、C、D、Eの5人がいた場合、どの2人をペアにするかという選択肢は10通り存在します。
| 場面 | 具体例 | 組み合わせ数 |
|---|---|---|
| スポーツ | 5人から2人のペアを作る | 10通り |
| 食事 | 5種類のメニューから2品選ぶ | 10通り |
| 会議 | 5名の候補から2名の委員を選出 | 10通り |
| 旅行 | 5つの観光地から2箇所を訪問 | 10通り |
また、カフェで5種類のトッピングから2つを選ぶ場合や、5冊の本から2冊を選んで読む場合なども同様です。
組み合わせの考え方は、選択や分類が必要な様々な状況で役立ちます。数学の問題としてだけでなく、実生活での意思決定にも応用できる重要な概念なのです。
特に5C2=10という数値は覚えやすく、実用性も高いため、基準値として記憶しておくと良いでしょう。
5C2の計算方法を公式で求める手順
続いては、5C2を公式を用いて計算する具体的な方法を確認していきます。
組み合わせの公式nCr=n!/(r!(n-r)!)
組み合わせを計算する基本公式は以下の通りです。
【組み合わせの公式】
nCr = n! / (r! × (n-r)!)
n!は「nの階乗」を表し、n×(n-1)×(n-2)×…×2×1を意味します
この公式に5C2を当てはめると、n=5、r=2となります。
階乗(!)という記号は、その数から1ずつ減らしながら1まで掛け算していく操作を表しているのです。例えば、5!=5×4×3×2×1=120となります。
公式を理解することで、どんな組み合わせの問題にも対応できるようになるでしょう。特に大きな数の組み合わせを計算する際には、この公式が非常に有効です。
ただし、階乗の計算は数が大きくなると複雑になるため、約分できる部分を見つけることがポイントになります。
5C2を公式に代入して計算する
それでは実際に5C2を公式に代入して計算してみましょう。
【5C2の計算過程】
5C2 = 5! / (2! × (5-2)!)
= 5! / (2! × 3!)
= (5 × 4 × 3 × 2 × 1) / ((2 × 1) × (3 × 2 × 1))
= 120 / (2 × 6)
= 120 / 12
= 10
このように段階的に計算していくと、答えが10になることが分かります。
ただし、毎回このように全ての階乗を展開する必要はありません。実は、約分を先に行うことで計算をもっと簡単にできるのです。
例えば、5!=5×4×3×2×1ですが、分母に3!=3×2×1があるため、この部分は約分できます。すると5C2=(5×4)/(2×1)=20/2=10という、より簡潔な計算になるでしょう。
この約分のテクニックを使えば、大きな数の組み合わせでも効率的に計算できます。
簡略化した計算方法と時短テクニック
組み合わせの計算には、さらに効率的な方法があります。
一般的に、nCrを計算する際は以下のような簡略式を使うと便利です。
【簡略化した公式】
nCr = (n × (n-1) × … × (n-r+1)) / (r × (r-1) × … × 1)
つまり、分子はnから始めてr個の数を掛け、分母はrの階乗
5C2の場合
5C2 = (5 × 4) / (2 × 1) = 20 / 2 = 10
この方法なら、不要な計算を省略できるため時間短縮になります。
また、nCr=nC(n-r)という対称性も覚えておくと便利でしょう。5C2と5C3を計算する際、どちらか計算しやすい方を選べます。
| 組み合わせ | 簡略計算 | 答え |
|---|---|---|
| 5C2 | (5×4)/(2×1) | 10 |
| 6C2 | (6×5)/(2×1) | 15 |
| 10C2 | (10×9)/(2×1) | 45 |
| 52C2 | (52×51)/(2×1) | 1326 |
テストや受験では時間が限られているため、こうした計算の工夫が得点に直結します。基本公式を理解した上で、状況に応じて最も効率的な方法を選択できるようになりましょう。
なぜ5C2=5C3なのか?組み合わせの本質的理解
続いては、5C2と5C3が等しくなる理由を、より深い数学的視点から確認していきます。
選ぶことと除外することの対応関係
組み合わせにおいて、「選ぶ」と「除外する」は表裏一体の関係にあります。
5個の要素から2個を選ぶという行為を考えてみましょう。これは同時に、5個の要素から3個を除外しないという行為でもあるのです。
【選択と除外の完全対応】
選んだ2個が(A, B) → 残った3個は(C, D, E)
選んだ2個が(A, C) → 残った3個は(B, D, E)
選んだ2個が(C, E) → 残った3個は(A, B, D)
このように、2個の選び方と3個の残し方は1対1対応
この対応関係が、5C2=5C3という等式の本質的な理由なのです。
数学的には、全体集合を2つの部分集合に分割する際、一方の部分集合を決めれば他方も自動的に決まるという関係を表しています。選ばれた要素の集合と選ばれなかった要素の集合は、互いに補集合の関係にあるでしょう。
この視点は、集合論や組み合わせ論などより高度な数学へとつながる重要な概念です。単なる計算技術ではなく、数学的思考の基礎として理解しておくと良いでしょう。
パスカルの三角形で見る対称性の美しさ
パスカルの三角形を用いると、組み合わせの対称性が視覚的に理解できます。
パスカルの三角形は、組み合わせの数を三角形状に配置したもので、各行がnC0、nC1、nC2…と並んでいます。
【パスカルの三角形(n=0~6)】
n=0: 1
n=1: 1 1
n=2: 1 2 1
n=3: 1 3 3 1
n=4: 1 4 6 4 1
n=5: 1 5 10 10 5 1
n=6: 1 6 15 20 15 6 1
n=5の行を見ると、左から順に5C0=1、5C1=5、5C2=10、5C3=10、5C4=5、5C5=1となっています。
各行が左右対称になっていることが一目瞭然でしょう。5C2と5C3がどちらも10であることも、この対称性から明らかです。
この対称性は、どの行にも当てはまります。nC0とnCn、nC1とnC(n-1)、nC2とnC(n-2)…というように、両端から同じ位置にある数は必ず等しくなるのです。
パスカルの三角形は組み合わせの性質を視覚化する優れたツールであり、対称性以外にも多くの興味深い性質を持っています。例えば、隣り合う2つの数の和が下の行の数になるという規則性もあるでしょう。
数学的な美しさを感じられる題材と言えます。
一般化したnCrとnC(n-r)の関係式
5C2=5C3という特殊な例を、一般的な公式として表現してみましょう。
組み合わせの対称性の一般公式
nCr = nC(n-r)
証明
nCr = n! / (r! × (n-r)!)
nC(n-r) = n! / ((n-r)! × r!)
分母の順序が入れ替わっただけで、積は同じなので等しい
この公式は、階乗の性質により数学的に厳密に証明できるのです。
実用的な観点から言えば、この性質を知っていることで計算効率が大幅に向上します。例えば、10C8を計算する際、10C2=45と瞬時に計算できるでしょう。
| 元の計算 | 対称性による変換 | 簡略計算 | 答え |
|---|---|---|---|
| 5C2 | 5C3 | (5×4)/(2×1) | 10 |
| 7C2 | 7C5 | (7×6)/(2×1) | 21 |
| 10C8 | 10C2 | (10×9)/(2×1) | 45 |
| 100C98 | 100C2 | (100×99)/(2×1) | 4950 |
また、組み合わせの総数を求める問題でも役立ちます。nC0+nC1+…+nCn=2^nという公式がありますが、対称性によりこの和は左右対称な構造を持っているのです。
この一般公式を理解することで、組み合わせに関する様々な問題に柔軟に対応できるようになります。単なる計算テクニックではなく、数学的な構造を理解することの重要性が分かるでしょう。
5C2の覚え方のコツと確率問題への応用
続いては、5C2を効率的に覚え、実際の問題で活用するためのコツを確認していきます。
視覚的イメージと語呂合わせで記憶する
組み合わせの公式を覚える際には、視覚的なイメージが効果的です。
「5C2=10」という具体例を基準として覚えておくと、他の組み合わせを計算する際の感覚が養われます。
【覚え方のポイント】
・5C2=10を基準値として記憶
・「5人から2人ペア=10通り」のような具体的イメージ
・nCr=nC(n-r)の対称性を活用
・5C2=(5×4)/(2×1)という計算パターン
また、パスカルの三角形のn=5の行「1-5-10-10-5-1」という数列を丸ごと覚えてしまうのも有効でしょう。
この数列を覚えておけば、5に関する全ての組み合わせが瞬時に分かります。5C2も5C3も、この数列の中から10という値を見つけるだけです。
さらに、「5から2個選ぶと10通り」というフレーズを何度も唱えることで、自然と記憶に定着していきます。
数学は暗記科目ではありませんが、基本的な例を覚えておくことで応用問題にも素早く対応できるようになるのです。
関連する組み合わせ5C0~5C5の体系的理解
5C2を含む、nが5の場合の全ての組み合わせを体系的に理解しておきましょう。
| 組み合わせ | 計算式 | 答え | 意味 | 対称関係 |
|---|---|---|---|---|
| 5C0 | 1 | 1 | 何も選ばない | 5C5と対称 |
| 5C1 | 5!/(1!×4!) | 5 | 1個選ぶ | 5C4と対称 |
| 5C2 | 5!/(2!×3!) | 10 | 2個選ぶ | 5C3と対称 |
| 5C3 | 5!/(3!×2!) | 10 | 3個選ぶ | 5C2と対称 |
| 5C4 | 5!/(4!×1!) | 5 | 4個選ぶ | 5C1と対称 |
| 5C5 | 1 | 1 | 全て選ぶ | 5C0と対称 |
この表から、1-5-10-10-5-1という左右対称なパターンが確認できます。
また、全ての組み合わせを足すと、5C0+5C1+5C2+5C3+5C4+5C5=1+5+10+10+5+1=32=2^5となるでしょう。これは「各要素について選ぶか選ばないかの2通りがあり、5個の要素があるので2^5=32通り」という別の視点からの説明になります。
こうした全体像を把握しておくことで、個別の計算だけでなく、組み合わせの構造自体を理解できるようになるのです。
確率問題での5C2の活用例と練習
組み合わせは確率計算で非常に重要な役割を果たします。
例えば、5枚のカードから2枚を引く試行を考えてみましょう。全ての組み合わせは5C2=10通りです。
【確率問題の例題】
問題:A、B、C、D、Eの5枚のカードから2枚を引く。AとBが両方含まれる確率は?
解答
・全体の組み合わせは5C2=10通り
・AとBが両方含まれる組み合わせは(A, B)の1通り
・確率は1/10
このように、組み合わせの総数を分母、条件を満たす組み合わせの数を分子とすることで確率が計算できます。
より複雑な例として、「5枚から2枚引いたとき、少なくとも1枚がAまたはBである確率」を考えてみましょう。この場合、余事象(AもBも含まれない)を使うと効率的です。
AもBも含まれない組み合わせは、残りのC、D、Eから2枚選ぶので3C2=3通り。したがって、求める確率は1-3/10=7/10となります。
また、「5人から2人の委員を選ぶとき、特定の2人が両方選ばれる確率」といった実生活に即した問題でも、5C2=10という知識が役立つでしょう。
このように組み合わせは、単なる計算技術ではなく、実際の確率問題を解く強力なツールなのです。練習問題を通じて、様々なパターンに慣れていきましょう。
まとめ
5C2の計算方法と答えについて詳しく解説してきました。
5C2は「5個から2個を選ぶ組み合わせの数」で、答えは10です。公式nCr=n!/(r!(n-r)!)に代入すると、5C2=5!/(2!×3!)=120/12=10と計算できます。より効率的には、(5×4)/(2×1)=20/2=10という簡略計算が可能でしょう。
最も重要なポイントは、5C2=5C3という対称性です。5個から2個選ぶことは、5個から3個除外することと本質的に同じであり、これが等しい答えになる理由となっています。組み合わせには常にnCr=nC(n-r)という対称性が成り立つのです。
パスカルの三角形で視覚的に確認すると、n=5の行は1-5-10-10-5-1という左右対称なパターンになっています。この対称性は数学的な美しさを持つだけでなく、実用的な計算技術としても非常に価値があるでしょう。
5C2=10という具体的な数値を基準値として覚えておくことで、他の組み合わせを計算する際の感覚も養われます。また、確率問題では組み合わせの総数を求める際に頻繁に登場するため、素早く正確に計算できることが重要です。
組み合わせの本質を理解し、公式の背景にある数学的な構造を把握することで、より複雑な応用問題にも自信を持って取り組めるようになるでしょう。基本をしっかり押さえて、柔軟な思考力を養っていきましょう。