組み合わせの計算において、10C3は実践的な問題で非常によく登場する重要な計算です。「10個から3個を選ぶ組み合わせ」という設定は、確率問題や場合の数の問題で頻出のパターン。
「10C3の計算方法が分からない」「答えはいくつになるの?」「10C7と同じ値になるって聞いたけど、なぜ?」こうした疑問を持つ方は多いでしょう。10C1や10C2は比較的簡単ですが、10C3になると計算が複雑に感じるかもしれません。
しかし心配は無用です。公式に従って順番に計算すれば、誰でも正確に答えを導き出せます。さらに、10C7との対称性を理解すれば、計算の効率が格段に上がるのです。
本記事では、10C3の計算方法と答えを基礎から丁寧に解説します。組み合わせの公式の使い方、階乗の約分テクニック、10C7との関係性、そして覚え方のコツまで、確率・場合の数を得意分野にするための情報を網羅的にお届け。実際の問題での活用法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
10C3とは?3個選ぶ組み合わせの意味
それではまず、10C3が何を表しているのかについて解説していきます。
10C3が表す具体的な状況
10C3は「10個の異なるものの中から3個を選ぶ組み合わせの総数」を意味します。ここで重要なのは、選ぶ順番は考慮しないという点です。
日常生活や試験問題で登場する具体例を見てみましょう。
・10人のメンバーから3人の委員を選ぶ
・10種類のメニューから3品を注文する
・10枚のトランプから3枚を同時に引く
・10冊の参考書から3冊を購入する
・10個の景品から3個を選ぶ
いずれの場合も、「A、B、Cを選ぶ」ことと「B、C、Aを選ぶ」ことは同じ組み合わせとして扱います。順序は関係ないため、組み合わせ(C)を使うのです。
もし「10人から会長、副会長、書記を選ぶ」のように役職が決まっていれば、順番が重要になるため順列(P)を使います。組み合わせと順列の違いを明確に理解することが、正しい計算への第一歩でしょう。
なぜ10C3は重要なのか
10C3は組み合わせの中でも特に重要な位置を占めています。その理由を見てみましょう。
| 重要性の理由 | 詳細 |
|---|---|
| 確率問題での頻出度 | 「3個選ぶ」設定は実際の試験で非常に多い |
| 計算の難易度 | 簡単すぎず難しすぎない、理解度を測る適切なレベル |
| 応用範囲の広さ | 10C3の理解が他の組み合わせ計算の基礎となる |
| 実生活での活用 | グループ分け、チーム編成など実用的な場面が多い |
特に大学入試の確率問題では、「複数個を選ぶ」という設定が好まれます。10C3はその代表例。ここをマスターすれば、確率・場合の数全体への理解が深まるのです。
また、10C3=120という値は、後述する10C7とも等しく、対称性の理解を深める絶好の教材でもあります。焦らずじっくり学んでいきましょう。
組み合わせと順列の違いを具体例で確認
10C3と10P3の違いを、具体例で確認してみましょう。A、B、C、D、E、F、G、H、I、Jの10人がいるとします。
「A、B、C」を選ぶ = 1通りとしてカウント
順番は関係ない
順列(10P3)の場合
「A→B→C」「A→C→B」「B→A→C」…など6通りとしてカウント
3人の並べ方すべてを別々に数える
実際、10P3 = 10C3 × 3!という関係があります。3個のものを並べる方法が3!=6通りあるため、順列は組み合わせの6倍になるのです。
計算すると、10C3=120、10P3=720。確かに6倍の関係が成り立っています。問題文をよく読んで、順番が重要かどうかを判断することが大切でしょう。
10C3の計算方法と答え
続いては、10C3の具体的な計算方法を確認していきます。
組み合わせの公式を使った基本計算
10C3を計算するには、組み合わせの公式を使います。基本公式は以下の通りです。
nCr = n! / (r! × (n-r)!)
10C3の場合:
n = 10、r = 3なので
10C3 = 10! / (3! × 7!)
階乗を展開してみましょう。
10! = 10 × 9 × 8 × 7 × 6 × 5 × 4 × 3 × 2 × 1
7! = 7 × 6 × 5 × 4 × 3 × 2 × 1
3! = 3 × 2 × 1 = 6
これを代入すると、7!が分子と分母で約分できます。
10C3 = (10 × 9 × 8 × 7!) / (6 × 7!)
= (10 × 9 × 8) / 6
= 720 / 6
= 120
したがって、10C3の答えは120です。
効率的な計算手順とコツ
実際の計算では、より効率的な方法を使いましょう。分子には10から順に3個だけ掛け算し、分母には3!を置く方法です。
ステップ1:分子を計算
10 × 9 × 8 = 720
ステップ2:分母を計算
3! = 3 × 2 × 1 = 6
ステップ3:割り算
720 ÷ 6 = 120
この方法なら、大きな階乗を計算する必要がありません。さらに工夫として、途中で約分することもできます。
10 × 9 × 8 / (3 × 2 × 1)
ここで、9と3で約分すると:
10 × 3 × 8 / (1 × 2 × 1)
さらに8と2で約分すると:
10 × 3 × 4 / 1 = 120
| 計算方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 階乗の定義通り計算 | 確実で間違いにくい | 計算量が多い |
| 簡易計算法 | 計算が速い | 公式の理解が必要 |
| 途中で約分 | 最も効率的 | 約分のミスに注意 |
試験では時間が限られているため、途中で約分する方法がおすすめです。ただし、約分に自信がない場合は、確実に計算できる方法を選びましょう。
計算の検算と確認方法
計算ミスを防ぐため、答えが正しいか確認する方法を知っておきましょう。
10C3 = 120という答えが妥当かどうか、段階的にチェックできます。
1. 10C2 = 45より大きいはず → 120 > 45 ✓
2. 10C1 = 10より大きいはず → 120 > 10 ✓
3. 10P3 = 720より小さいはず → 120 < 720 ✓
4. 10C7 = 120と等しいはず(対称性) → 確認必要
また、別の角度から確認する方法もあります。nCr = nC(r-1) + (n-1)C(r-1)というパスカルの三角形の性質を使えば、10C3 = 10C2 + 9C2 = 45 + 36 = 81…あれ、120にならない?
実は正しくは10C3 = 9C3 + 9C2という関係。9C3 = 84、9C2 = 36なので、84 + 36 = 120となり、確かに正しいことが確認できるのです。
ただし、基本的には一度丁寧に計算すれば十分。検算に時間をかけすぎず、最初から正確に計算する習慣をつけるほうが効率的でしょう。
10C3=10C7となる理由と対称性の活用
続いては、なぜ10C3と10C7が等しくなるのかを確認していきます。
組み合わせの対称性を理解する
組み合わせには、nCr = nC(n-r)という重要な性質があります。これが対称性の法則です。
10の場合、以下のような対応関係が成り立ちます。
・10C0 = 10C10 = 1
・10C1 = 10C9 = 10
・10C2 = 10C8 = 45
・10C3 = 10C7 = 120
・10C4 = 10C6 = 210
・10C5 = 10C5 = 252
この法則が成り立つ理由は、「選ぶ」という行為と「選ばない」という行為が表裏一体だから。10個から3個を選ぶことは、言い換えれば10個から7個を選ばないことと同じなのです。
実際に10C7を計算してみましょう。
10C7 = 10! / (7! × 3!)
= (10 × 9 × 8 × 7!) / (7! × 6)
= (10 × 9 × 8) / 6
= 720 / 6
= 120
確かに10C3と同じ値になります。
なぜ3個選ぶことと7個選ぶことが対応するのか
具体例で考えると、対称性の意味がより明確になるでしょう。A、B、C、D、E、F、G、H、I、Jの10人がいるとします。
| 10C3(3人を選ぶ) | 10C7(7人を選ぶ=3人を選ばない) |
|---|---|
| A、B、Cを選ぶ | D、E、F、G、H、I、Jを選ぶ(=A、B、Cを選ばない) |
| A、B、Dを選ぶ | C、E、F、G、H、I、Jを選ぶ(=A、B、Dを選ばない) |
| D、E、Fを選ぶ | A、B、C、G、H、I、Jを選ぶ(=D、E、Fを選ばない) |
10C3で「A、B、Cを選ぶ」という1つの組み合わせは、10C7で「A、B、C以外の7人を選ぶ」という1つの組み合わせと完全に一対一で対応しています。
選ぶ3人と選ばない3人が対応するため、組み合わせの総数も等しくなるわけです。この性質を理解していると、複雑な計算も驚くほど簡単になるでしょう。
対称性を使った計算の効率化テクニック
対称性の法則は、実際の問題を解く際に非常に有効です。特にrがnの半分より大きい場合に活用しましょう。
r > n/2 のとき、nC(n-r)に変換して計算
効果:
・分子の掛け算回数が減る
・計算ミスが減る
・計算時間が短縮される
具体的な例で効果を見てみましょう。
直接計算:
分子:100×99×98×…×4(97個の掛け算!)
分母:97!(巨大な数)
→ほぼ不可能
対称性を使用:
100C97 = 100C3に変換
分子:100×99×98(3個の掛け算)
分母:3×2×1=6
答え:(100×99×98)/6 = 161,700
→簡単に計算できる!
このように、対称性を知っているかどうかで、計算の難易度が天と地ほど変わるのです。試験では必ず活用すべきテクニックでしょう。
常にrとn-rを比較し、小さいほうで計算する習慣をつけることをおすすめします。10C7なら10C3に、20C18なら20C2に変換して計算しましょう。
10C3の覚え方と実践的活用法
続いては、10C3を確実にマスターし活用するためのポイントを確認していきます。
効果的な覚え方と計算パターン
10C3のような頻出の組み合わせは、計算方法とともに答えも覚えてしまうと便利です。
公式:10C3 = (10 × 9 × 8) / (3 × 2 × 1)
約分して計算:
10 × 9 × 8 / 6
= 10 × 3 × 4(9÷3=3、8÷2=4)
= 120
または:
720 / 6 = 120と暗算
nC3の一般的なパターンも覚えておくとよいでしょう。
| 組み合わせ | 計算式 | 答え |
|---|---|---|
| 5C3 | (5×4×3)/(3×2×1) | 10 |
| 6C3 | (6×5×4)/(3×2×1) | 20 |
| 10C3 | (10×9×8)/(3×2×1) | 120 |
| 20C3 | (20×19×18)/(3×2×1) | 1,140 |
nC3 = n(n-1)(n-2)/6という公式を覚えれば、どんなnでも3個選ぶ組み合わせを素早く計算できます。分母の6は3!=6から来ていることも理解しておきましょう。
実際の確率問題での使用例
10C3は、実際の確率・場合の数の問題でどのように使われるのでしょうか。典型的な問題を見てみましょう。
1から10までの数字が書かれた10枚のカードがある。この中から3枚を同時に引くとき、3枚とも奇数である確率を求めよ。
解答
全体の場合の数:10C3 = 120通り
奇数のカード:1、3、5、7、9の5枚
3枚とも奇数となる場合:5C3 = 10通り
確率:10/120 = 1/12
このように、全体の場合の数として10C3を使うことが非常に多いのです。
より複雑な例も見てみましょう。
男子6人、女子4人の計10人から、3人の委員を選ぶ。このとき、男子が2人、女子が1人となる選び方は何通りか。
解答
男子2人の選び方:6C2 = 15通り
女子1人の選び方:4C1 = 4通り
全体の選び方:15 × 4 = 60通り
(確認:全体の選び方10C3 = 120通り)
10C3単体だけでなく、他の組み合わせと組み合わせて使うことも多いのです。基本をしっかり押さえておけば、こうした応用問題にも対応できるでしょう。
よくある間違いと注意ポイント
10C3の計算でよくある間違いとその対策をまとめました。
ミス1:分母の3!を忘れる
× 10×9×8 = 720
○ (10×9×8)/6 = 120
ミス2:約分を間違える
× (10×9×8)/(3×2×1) = (10×3×8)/1 = 240
○ 正しく約分すると120
ミス3:10C3と10P3を混同
10P3 = 720 ≠ 10C3 = 120
ミス4:計算順序のミス
分子を先に計算してから分母で割る
これらのミスを防ぐには、計算手順を確立することが重要です。まず分子を計算し、次に分母を計算し、最後に割り算。この順序を守れば、ミスは大幅に減るでしょう。
また、答えが妥当かチェックする習慣も大切です。10C3なら10C2=45より大きく、10C4=210より小さいはず。120という答えはこの範囲に収まっているので、正しいと判断できます。
まとめ
10C3の計算方法と答えについて、基礎から応用まで詳しく解説してきました。
10C3は「10個から3個を選ぶ組み合わせ」を表し、答えは120です。計算方法は、公式nCr = n!/(r!×(n-r)!)を使い、10C3 = 10!/(3!×7!) = (10×9×8)/6 = 120となります。簡易計算法を使えば、分子に10×9×8=720、分母に3!=6を置いて、720÷6=120と計算できるのです。
重要なポイントは、対称性の法則により10C3 = 10C7となること。これは「3個を選ぶ」ことと「7個を選ぶ(=3個を選ばない)」ことが対応しているためです。この性質を理解すれば、複雑な計算も効率的に解けるようになるでしょう。
覚え方のコツとしては、nC3 = n(n-1)(n-2)/6という公式を覚えること。分母の6は3!=6から来ていることを理解しておけば、忘れにくくなります。また、実際の問題では全体の場合の数として10C3を使うケースが多く、他の組み合わせと組み合わせて使うことも頻繁にあるため、柔軟な応用力を身につけておきましょう。
10C3は組み合わせの重要な基礎。ここで学んだ計算方法や対称性の考え方は、より複雑な組み合わせを理解する土台となります。確実にマスターして、確率・場合の数の問題を自信を持って解けるようになりましょう。